Shoot!! 12蹴

ちゃん、おはよ!!」


朝、7時半をまわった頃。
廊下を歩くの肩を後ろから大祐が叩く。

「あ、イチ君おはよう!!」

振り返ったが笑顔で言う。

「あれ、朝飯なのに何処行くの?」

「道具置き場になってる部屋。
先にストップウォッチとか用意しておこうと思って。」

「そうなの?じゃあ俺手伝うって。」

「いいよいいよ!イチ君朝ごはん遅れちゃうし。」

悪そうなに大祐が返す。

「女の子に重い物持たせちゃいけないってゴンさんに言われてるから。」

「ゴンさんらしいな。じゃあお言葉に甘えてお願いしますvvv」

そして二人は道具置き場へ向かう。

「そういえば昨日の卓球面白かったよなー。
ビリヤードと違ってさ。」

苦笑して言う大祐にそうだねとが頷く。
昨日はビリヤードの汚名を挽回するように大祐・浩二組が勝利を収めたのだ。

「足の方は一晩経ったんだけどどう?」

「あーもう完璧完治!ちゃんの手当てのお陰で。」

「本当!?
念のため別の練習メニュー考えてたんだけど良かったぁ。」

「別メニュー?」

首を傾げる大祐に頷く

「うん。
出来るだけ痙攣を起こし難い練習をあたしなりに考えてみたんだ。」

かなり感動する大祐。
選手一人一人の事をきちんと考えてる事を実感した。

「そっか、有難う!!
もしまた調子悪くなったら是非そのメニューこなさせて?」

そう言って大祐が部屋の扉を開ける。
照れからか力強く開けた為舞う砂埃。

「ごほっ、ゴメン!!」

「あははっ!!大丈夫だよ?
面白いなーイチ君って。」

「そうかな?
あ、どれとどれ持ってけばいい?」

「えーと・・・じゃあ其処ののゼッケンの入った箱と、
コーンいくつかお願いしていいかな?」

「了ー解。」

ダンボールの箱の上に三つほど重ねたコーンを置く。
そして足でさらに扉を最後まで開けた。
出て行こうとした瞬間ピタッと止まる。
大祐はいったん荷物を置くと周りを見た。

「イチ君?」

不思議がるの声に大祐はそっちの方を向いた。

「・・・今誰もいないから言うんだけど、
ちゃん俺にだけタメ口使ってくれてるじゃん?」

「うん?」

「俺がそうしてつったから勿論なんだけどさ、
何か凄ぇ優越感みたいなのあって。」

大祐の顔はかなり真っ赤になっていた。
まだ21歳、そんなに恋愛経験が豊富な訳ではない。
しかし勇気を振り絞って言う。

「練習メニュー作ってくれたのもちゃんにとっては
当たり前の事なんだろうけど・・・俺、本当に嬉しかったんだ。」




ちゃん、俺の彼女になって下さい!!!」




一礼してすぐに後ろに向き直る。
そして急いで荷物を持ち上げる。


「あのさ、へっ返事いつでもいいから!!」


そしてダッシュ。
途中ダンボールが地面に落ちる音やコーンが転がる音が聞こえた。
目をぱちくりとさせて驚く
隆行だけに留まらず大祐にまで。


「何であたしなんか・・・・・」








「イチ遅いって!!」


昨夜の卓球パートナー浩二が隣の空席を指差して言う。
既に朝食は始まっており、食べ終わっている選手までいた。
慌てて席へ走る大祐。

「何してたんだ?」

聞くのは大祐の前の豊。

「あ、ちょっと・・・」

「顔赤いぜ?あ゛、女と何かあったんだろーv」

顔を覗き込みニヤっと楽しそうに笑う浩二。
違いますと言うのとは裏腹にどんどん顔は赤くなる。
益々面白そうな気配を感じ取る浩二を見てやれやれと溜息を付く豊。
その豊の隣の潤一に話しかける浩二。

「イナ、何か大祐に女の影が!!聞いてる?イーナ!!」

浩二の大声に慌てて顔を上げる潤一。

「え!?何や?って・・イチいつのまに!!?」



「「「遅っ!!!!!!!!」」」



浩二に爆笑される潤一。
俺は忍者スかと大祐も笑い出す。
潤一はそれどころではなかったのだが。
いつに告白するべきか本当に悩んでいるのだから。
冷静さを取り戻そうと水を口に含む潤一。
大祐も顔の熱さを取るためコップを口にあてる。
そこで浩二のボソッした一言。



「・・・そういえばちゃん遅いな。」






「「ブッ!!!!!!!!!」」






二人が浩二の顔面に水を浴びせたのは言うまでも無い。





イナとか言っといて不意打ちの市川さんですv
あたしこの人好きなんですよー(>▽<)
次回こそイナ・・・かな?


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