Shoot!! 16蹴
「で、空いたところに柳沢さんが走り込む・・・と。」
午後4時半。
達が焼肉から帰って来たのが2時ジャスト。
さらにビデオを見始めてから2時間半が経過していた。
トルシエ監督が左右に動き回り大声のフランス語で指示を出す。
後の方で監督の横にいるダバディさんの通訳を参考にノートをまとめる。
少しでも自分のメモが選手達の参考になれば。
これがの現時点での望みだった。
『 Avec les tournois de l'essai de demain montrer l'epreuve a tire le point de votre propre jeu.
et la reunion actuelle est en haut avec ceci. 』
「明日の試合では自分達のプレーの修正点を見せてみろ。
・・・これで今日のミーティングは以上だ。」
ダバディさんがそう告げる。
そして監督と共に会議室となっている部屋から出ていった。
「ふー・・・」
眼鏡を外し目頭を摘む。
さすがに長時間の大画面との睨めっこに目の疲れも著しい。
シャーペンを挟んでノートを軽く閉じる。
その瞬間前の椅子から体をの方に向けるのは英寿。
「ちゃん、もしかして今のメモってた?」
「え?あ、ハイ。あたしが理解出来た所だけなんですけど・・・」
「ちょっと見せて貰ってもいい?」
「こんなので良ければどうぞ!!」
いきなり希望が叶うとは思ってもみなかった。
英寿はノートを真剣に読む。
「なる程・・・あそこそういう意味だったのか。」
「え!?違いましたか・・・?」
動揺するを見てヒデは伸二を手招きした。
すぐに気付きこっちに歩いてくる伸二。
「ヒデさん何か用スか?」
「さっきのサイドの攻撃のとこ監督の言ってた事だけど。」
「あーあの何言ってるかサッパリって奴?」
「そうそう、それなんだけど・・・ほら。」
伸二にノートを見せる英寿。
は心配そうに交互に見る。
「え!?何、そういう意味だったのか!!」
伸二が目を見開く。
英寿も同意見のように頷く。
「図解が凄ぇ分かり易いって!!」
「だろ?これ今ちゃんが書いてた奴なんだ。」
「マジっスか!?ちゃん、これかなり役立つよ!!」
「ホントですか!?良かったぁーv」
伸二の言葉には安堵の笑みを漏らした。
それと共に首を傾げる。
「え、皆さん理解してる事だったんじゃ・・・?」
伸二と英寿は顔を見合わせ二人揃って首を横に振る。
「「全然。(キッパリ)」
さらにパラパラとノートを捲りながら英寿が言う。
「監督指示する時かなり口調がヒートアップするだろ?
ダバディさんもつられてそうなるし。」
は頷く。
確かに自分も図でも描かなければ理解出来なかっただろう。
その位速いし何言ってるか分からないのだ。
「そうそう。だからって分からないとは言えないからさ、
俺ら結構分かったフリして適当に頷いてる事多いんだよね。」
伸二も笑いながら返す。
真面目な選手達の中に意外な一面を見つけてしまっただった。
そして予定より長引いたミーティングも終わり、
明日に備えて休養を含めた自由時間。
「此処からサイドチェンジして・・・」
が書いたノートを見ながら再度研究を重ねる英寿と伸二。
画面を見つめる正剛や和幸も加わっている。
「汗すっげーかいたし、マジで。」
「勿論こんな時は一っ風呂やろ♪」
「俺一番風呂頂きー!!」
首にタオルをかけ、スタスタと二人を追い越す隆行。
崇史・恒靖・隆行は我先にと風呂場へ直行して行った。
「あかん、こんな中途半端な時間に腹減って来たわ。」
「だからイナも来れば良かったのに。
美味かったなー肉!!」
「ちゃんも行くって知ってたなら俺も行ったっちゅうねん!!」
拗ねながらも食堂へ向かう潤一に付き添う浩二。
「姉さん、俺明日試合出れる?」
「隆三はそうねぇ、調子みるためにハーフなら出してもいいわ。
アキはW杯前の練習試合は一切駄目。」
「俺!?もう盲腸なんか大丈夫だって!!」
こちらは体調不良組の隆三と明訓。
の叔母と手荒な健康管理の話し合い。
「ふあっ・・・」
「ヤナお疲れか?俺もかなり眠いよ。」
「何でタカさんあんなに元気なんだろ。」
「さぁ?取りあえず夕食まで俺は寝るわ。」
欠伸をする敦に苦笑する雅史。
今日はFWの練習が一番ハードだったらしい。
隆行を若者を見る目で見つめつつ二人は各々の部屋に入っていった。
「さぁて、俺は愛車(セルシオ)でドライブでも行こかな。」
「モリシさん!俺も連れてって欲しいス。」
ポケットから鍵を取り出す寛晃にお願いする智和。
快く頷く寛晃。
さらに便乗するのは年宏と能活。
「モリシ出掛けんの?
俺も寄りたいとこあるし付いてくわ。」
「何?買い物スか?んじゃ俺も乗せて下さいよ!」
結局男4人で夕飯前の外出(笑)
「豊さん、練習試合の前にこっち決着つけましょうよ!!」
遊戯室を指差しニッと笑う満男。
飲み物を机に置き立ち上がる豊。
「いいぞ。ビリヤードは俺が頂点だからな。」
「あ!!ミツ、決勝もどきなら俺も入れて!!
そこそこな相手にはなると思うぜ?」
白いランニングに着替えた直樹も参戦。
しかし少数人数じゃ面白味にかける。
そこで3人と目を合わせてしまったのは大祐。
目を逸らしてももう遅い。
連行される大祐。
「「「イチ、ビリヤードしような?」」」
「嫌だああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「186!?じゃあソガさん1番背高いんですねv」
は準と楽しく会話をしていた。
一見物凄く怖そうな準だが根はかなり話しやすい奴だったのだ。
「ちゃんとは27cm差か・・・やっぱ女子は小さい方が可愛いって。」
「あたしそんなに小さいとは思ってないですけど・・・」
「え?あ、ゴメンゴメン。」
拗ね気味のに準は笑いながら謝る。
選手それぞれが余暇を楽しんでいた。
久々に全員出しました(笑)
そして今回はトルシエ監督が!!
フランス語多分あれで合ってると思うんだけどなぁ・・・?
ま、間違ってたら翻訳機の所為って事で(オイ)
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