Shoot!! 22蹴


ちゃんvvv」


「きゃっ!!!」


バーベキューが始まって1時間。
背後から抱きつかれ思わずは悲鳴をあげた。
振り返るといたのは顔を真っ赤にしている浩二。

「こっ浩二さん!?」

「一緒にこっちで飲も゛っ・・・痛って!!」

「てめぇちゃんに何してんだよゴルァ。」

にへらと笑う浩二に直樹怒りの鉄拳。
そこに潤一や隆行も続く。

「ホンマやでぇ?ちゃん独り占めしよってからに。」

「オイ、浩二の奴投げちまおうぜ!!」


「「賛成――――――!!!!!!!!!」」


茫然とする
そんな事気にせず3人は浩二を持ち上げる。
そして真っ直ぐプールの方に走った。


「「「せーのっ!!!!!」」」



バシャ――――――ン!!!!!!



プールが大きな水しぶきを上げる。
あちこちから選手達の笑い声。


「・・・完璧に出来あがっとるな。」

「そんなに飲ませたつもりなかったんですけどね。」

ん隣でそう言うのは酔っても冷静の正剛と英寿。
そう、選手の殆どは度数の強い酒をぶっ通しで飲み続けた為、
完全に酔っ払っていた。

「お酒勧めたのヒデさんなんですか!??」

「いや?俺は焼酎と泡盛2・3本空けただけだよ。」

「…俺はヒデみたいな酒豪の基準で
物事を考えるのはまずいと思うで。」

苦笑する正剛。
は他のメンバーの様子を見る。




「うえっ、えぐ、俺W杯試合出れると思いますかぁ?」

「イチ、泣くな!!俺が出してやる!!」

泣き上戸は最年少で最も酒の弱い大祐。
明訓がそれに同情するように叫ぶ。

「アキさんに何の権力があるんスか。」

「放っとけ戸田。俺らは俺らで飲むぞ。」

「隆三さん酷ぉい!!!」

「「うわっ、イチ泣きすぎ!!」」

エスパルス軍団大混乱。
はクスっと笑うと別の所に目をやる。




「・・・という訳だ。俺の気持ち分かるか!??」


ダンッとウィスキーの入ったグラスをテーブルに置く豊。
その豊に襟元を掴まれ為す術なしの満男。

「分かります!!分かりましたから襟を・・・」

「あ゛ん!?」

「スイマセン!!」

恐ろしいオーラですごまれる。
ビクつく満男を余所に豊は敦と準の方を振り向く。

「ヤナ!!ソガ!!お前らも聞いてんのかぁ???」

「聞いてますよ。その話今日何度聞いた事か・・・」

「まだだ!!あと400回は話すぞ!!」


「「「勘弁して下さいよ―――!!!!!!!」」」


帰して貰えない三人。
此方も鹿島同士でまとまっているようだ。




「寒っ!!!」


プール内でクシャミ連発するのは勿論浩二。
唇は紫、明らかに体調が悪そうだ。
プールサイドから手を貸すのは年宏と晃寛。

「ホラ、早くシャワー浴びないと風邪引くぞ?」

「せや。まだ6月やっちゅーに。」

優しい言葉をかけてやる。
浩二は二人の腕を掴みニヤリ。


「ハットさん、モリシさん御免なさい!!」


「「へ!??」」


その瞬間背後に二つの影が。



ドッシャ―――――――――――ン!!!!!!!



二人分の水しぶき。


「ぷはっ!!・・・お前らぁ。」

「ガキちゃうか、全く。酔い醒めとらんな。」

顔の水を手で拭い溜息をつく年宏と晃寛。

「今夜は年下でも無礼講って事で!!」

「水も滴るええ男ですやん!!」

浩二と目を合わせていたのは隆行と潤一だった。
しかしそう言い放った瞬間その二人も宙を飛ぶ。




ザッパ―――――――――――――ン!!!!!!!!!!




「はははっ!!腹痛い、あははは!!!」


更に水に突き落としたのは直樹。
何が楽しいのか大笑いしている。
どうやらイチとは逆で笑い上戸のようだ。


「最終勝利は俺ぇー・・・・・・!!!???」


その直樹でさえも数秒後にはプールの中。
水中の6人は一斉に上を見上げた。


「マツ、甘いな☆」


やはりこの人―ゴンこと中山雅史には全員敵わないらしい。





「・・・ちゃん?」

「へ!?あ、ゴメンなさい!!」

プールの方に集中しているに英寿が話しかける。
慌てて意識を戻す

「ちょっと皆さんの行動が面白くて・・・」

「同感やな。混ざりたいとは思わんけど。」

「あたしも見てるだけで十分ですv」

正剛の言葉には笑顔で返す。
そこにお酒を持った能活が歩いて来る。

ちゃん、今日だけでもどう?」

ワインをを差し出す能活。
は首を横に振る。

「いえ、まだ未成年ですし・・・」

「真面目過ぎるな。全部忘れて楽しもう。」

「ワインならそんな強ぅあらへんし。」

英寿も正剛も推す。
これ以上断り切れずはグラスを受け取った。

「・・・じゃあ少しだけ。」

そして4人でグラスを合わせる。


「「「「乾杯。」」」」






「言った・・・のか?」


賑やかな団体とは少し離れた場所。
宿舎の入り口近くで崇史は言った。
酔い気味に頷く伸二。

「はい、昨日ちゃんの部屋に行って…
やっぱ言わないと伝わらないじゃないですか。」

「…そうか。俺自分から告白した事ないからなぁ。」

「マジっスか!??」

「え!?あ、あぁ。」

急に立ち上がる伸二にぎょっとする崇史。
落ち着きを取り戻して伸二は再度椅子に座る。

「って事はフクさん好きだって言われた人としか付き合った事ないんスか?」

「そういう事になるな。長続きしねえけど。」

「そりゃそうスよ。」


「自分から好きになった人じゃないんですから。」


伸二は更に深く腰掛けて続ける。

「フクさん好きな人取られた事あるでしょ?」

「何で・・・?」

「やっぱ図星。当然スよ。
その人はフクさんの気持ち知らないんですから。」

「だって・・・」

俯く崇史。

「最初から両想いなんてそんな上手い事行く訳ありませんしね。」

伸二は恋愛に関して明らかに自分より冷静だ、
崇史はそう感じる。

「フクさん。」

「ん?」



「このまんまじゃ好きな人と一生本気の恋なんか出来ませんよ?」



本気の恋。そして好きな人。
崇史の頭にはある一人の事しか考えられていなった。
ゴクリと唾を飲み込む。

「伸二。」

「はい?」



「俺も・・・ちゃんの事が好きなんだ。」



声が震える。
他人に言うだけでもこんなに緊張するのに
果たして本人に言えるのだろうか。
崇史の想いを聞いた伸二はニッと微笑む。

「良かったスね。」

「は?」



「俺多分明日今の事何にも覚えてませんから。」



崇史も笑った。



「・・・・有難うな。」





さ、次あたりはフクの告白でしょうかv
主人公はロマンチックにしてみて、
他は全部ギャグです(笑)


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