「「「 ちゃん誕生日おめでとう!!! 」」」


クラッカーの音が鳴り響く。
此処は鹿島スタジアム控え室。
無事試合も勝利し、祝勝会と今日偶然誕生日の
スポトレの誕生会を同時に行っている所だ。

「ハイ、これ俺から。」

曽ヶ端準がピンクのリボンのついた
銀色の大きな袋を渡す。

「あー欲しいって言ってた服!!
ソガ君有難うvvv」

包みを開け満面の笑みを浮かべる
普段から怖そうな準の顔も緩む。
次のプレゼントは本山雅志。

ちゃん俺もあげるね。」

「この靴前モト君と買出しに行った時見た・・・
素敵って言ってたの覚えてくれてたんだー!!」

雅志はえへっと照れ笑いする。
続いて若手青木剛。

「気に行ってくれるか分からないけど・・・」

「香水!?
ボトル凄い可愛い♪剛君センス良いよー。」

「良かったぁ。」

一安心という表情の剛。
そこに小笠原満男と中田浩二が
我先にと争って四角い箱を渡してきた。
何やら包装が同じ気がする。

ちゃん俺の先に開けて!?」

「ミツ邪魔!!俺の先!!な?」

「あ、コージ揺らすなよ!!」

無理やり手渡す浩二。
はオロオロしながらもフタをゆっくりと開ける。
中を見て驚く

「ケーキ・・・あの1日10個限定販売の!?」

「今日試合前朝8時から並んだし。」

得意満面の浩二。
いい年した男がケーキを買うために
早朝に並ぶ様子を想像するとかなり笑えるのだが。
不貞腐れて箱を渡す満男。

「俺なんか7時半から並んでたのに・・・」

勿論中身は一緒、
先に渡そうと必死だったのにも頷ける。
はニコッと笑う。

「2人共有難う!!
どっちも美味しく食べさせて貰うね★」

浩二と満男の表情はパッと明るくなり
2人でうんうんと首を縦に振る。

「じゃあ飲もうぜ!!」


「「「「「 乾杯!!!!!!!! 」」」」」



室内のあちこちからどんちゃん騒ぎが繰り広げられる。
は壁に寄りかかって一息ついた。


「・・・疲れたか?」


缶ビール片手に話かけるのは秋田豊。
は豊の方を見る。

「全然疲れてないですよv
かなり嬉しいです!!」

そう言うに豊はポケットから小さな包みを取り出した。

「じゃあ最後に俺から。」

「クリスタルのペンダント・・・綺麗ー・・・
秋田さん有難う御座います!!!」

早速つけて嬉しそうに言う。
豊は苦笑して返した。

「気に入って貰えたのは光栄だけどな。
やっぱりタカが一番だろ?」

「んーそれはそうですけど・・・
タカは海外で頑張ってますし。」

そう、の彼氏は今ベルギーゲンクに
移籍中の鈴木隆行。
隆行が鹿島にいた頃から付き合っていたので
2人はチーム公認の仲。
しかしかなりの遠距離恋愛。
誕生日に彼氏といられないを気遣い
このパーティーを主催したのも豊なのだ。

「それに秋田さん達のお陰で
充分楽しい誕生日迎えられましたよ?」

「そうか。まぁ顔に似合わず几帳面なタカの事だから
後で電話くらいはしてくるだろ。」

豊の言葉にクスクスと笑う。
そして宴会は終了した。






「重かったぁ・・・」


手に溢れんばかりのプレゼントの山を抱え
やっとは自宅の鍵を開けた。
そして中に入りすぐにソファーに腰を下ろす。
座ってすぐに携帯に着信。
相手は豊の予想通り彼氏隆行だった。

「もしもし?」

『うぃーす、元気にしてたか?』

「うん!!今日秋田さんが誕生会してくれたのv」

『へぇ良かったな。お礼言わねえと。』

「鹿島の選手って皆良い人だよねぇ。」

『だな。
あ、そういえば俺明日スタメン!!』

「嘘、おめでとう!!
それでもう誕生日プレゼントだよ〜!!」

自分の事のように幸せそうな
隆行は返す。

『でもさ、本当は会いたいだろ?』

「そりゃぁ・・・あ、ゴメン!!誰か来たみたい。」

『おう、待ってる待ってる。』

急に押されたチャイムには誰だろうとドアを開けた。
そして目を見開く。
当たり前だ、目の前には今電話していた相手
隆行が立っていたのだから。


「何で・・・」




「ん?俺も会いたかったから。」




さらりと言う。
電話の内容を思い出し慌てる

「ちょっ、明日スタメンなんじゃないの!?」

「そ。だからあと2時間位したら
ベルギー戻んねえとなんだよな。」

隆行は苦笑する。
困惑するの肩を押さえ続けて言った。



「2時間でもこの日は一緒にいたかった。
、誕生日おめでとう。」



そしてコートから何かを取り出した。
はリボンを解く。

「指輪だぁ・・・」

しかも誕生石を埋め込んだ明らかなオーダーメイド品。
の目から涙が零れる。

「隆行有難とー!!!」

「いーえ。ってかココ見てみココ。」

リングの内側を指差す。
へ?とは言われた通り中を覗いた。
文字のような物が彫ってある。


・・・鈴木・・・」


ローマ字でそう綴ってある。
隆行はの頭にポンと手を置いた。

「まだ気早いかもしんないけどさ、
俺のあっちでの生活がもっと安定したら・・・」



「結婚しよう?」




HAPPY BIRTH DAY★



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