日本代表学園。
サッカーをやってる世の中の学生で
此処のサッカー部を知らない人はいないだろう。
全国から選りすぐりの若き選手が集まり、
他校との試合ではまさに連戦連勝。
しかしこの結果は努力なしで生まれるものではない。
今日はある山奥に合宿に来ている選手達の様子を紹介しよう。



Mission



―――・・・」


合宿三日目。
GK兼部長楢崎正剛の呟きに副部長宮本恒靖は溜息を付いた。

「しっかりせえや〜、あとたった二日やろ?」

「無理や。耐えられへん。」

首を横に振る正剛。
そこに中田浩二と松田直樹が歩いて来る。

「ツネ、どうする?」

「これじゃ練習にならねえじゃん。」

「大丈夫やって。ナラだってキャプテンや、
いざプレーとなれば気持ち切り替えるやろ。」

「・・・本当にそう思うか?」

直樹はボールを取り出し軽く蹴る。
子供でも余裕でキャッチ出来る程軽く。
しかし


「嘘やん!!??」


目を見開く恒靖。
ボールは気力の抜けた正剛の股をスッと通り抜けゴールした。
苦笑する直樹と浩二。

「な?言った通りだろ?」

「ナラのプレーの源はちゃんなんだよなぁ・・・」


正剛の命より大切な彼女の名前だ。
2人は相思相愛いつもラブラブ(死語)
付いたあだ名は年中無休24時間営業コンビニカップル
直樹は余りのウザさに最近は“近づくな!!”が口癖と化している。
そのと離れ離れになって三日。
電話などの通信手段が何一つない所で正剛の我慢は限界に来ていたのだ。
部の守護神がこのような状況ではどうしようもない。
正剛を抜けた部員達は緊急ミーティングを開いた。



「このままやと部活存続の危機やねん!!」


机をバンッと叩き言う恒靖。
椅子に深く腰掛けた直樹が返す。

「で、どうするって?」

「そこや。何かええ方法ないか?」

「やっぱちゃん呼ぶのが一番手っ取り早いんじゃねーの?」

提案するのは守備的MF戸田和幸。
直樹はその和幸の頬を思いっきり引っ張る。

「馬ー鹿。んなの俺らだって最初に考えてんだよ。」

「じゃあ何で実行しねえの?」

「…そりゃ呼べば今は乗り切れるだろうな。
でも毎回毎回合宿する度にちゃん呼んでられるか?」

「あ。」

気付いた様子の和幸。
そう、そんな事繰り返しては正剛は一向に成長しない。
全員で悩みこむ。
そこでおずおずと2つ年下の一年生市川大祐が挙手した。

「あの、ちゃんに『正剛なんか嫌い』って言わせるとか。」

「そりゃあちゃん言ってくれねえだろ。」

「っつーか例え言ってくれたとしてもな。」

直樹と和幸は顔を見合わせて返す。



「「 ナラ死ぬぞ? 」」



ショックで。
大祐はスイマセンと言動を自粛。
恒靖は話を2年生稲本潤一に振った。

「イナは何か思いつかへん?」

「そうスねぇ…イチみたくそんなキツく言わんでも
軽くショック与えるのは手やと思います。」

「例えば?」

浩二の質問にうーんと潤一は唸る。
そしてポンと手を叩いた。


「ドッキリ仕掛けましょうよ!!
ちゃんが情けないナラさんを捨て他の男好きになりました作戦!!」


作戦名で作戦内容丸分かり(笑)
恒靖は笑って返す。

「ええのとちゃう?」

「「俺も賛成ー。」」

「ナラには良い薬になるし楽しそう♪」

声をダブらせ便乗する直樹と和幸に
ニヤっと笑う浩二。
そこで大祐がボソっと言う。



「でも…ちゃんの相手役どうするんスか?」



命の危険伴いますけど。
大祐のその言葉に全員の視線はある1点に注がれた。
ずっと参加していたにも関わらず一言も喋らなかった人物。



・・・小笠原満男に。



「おっ俺!!??」


ガタッと立ち上がり後ずさりする。
そして何度も首を横に振った。

「嫌だって!!俺ナラに殺されるよ!!」

ニッコリ笑う恒靖と直樹。

「大丈夫やって、ちゃん可愛ええしvvv」

「そうだけどそういう問題じゃ…」


「ミツに選択権はねえんだよゴルア。」







ー楢崎先輩いなくて寂しくない?」


場面は変わって学園内。
友人はに聞いた。

「心配いらないよ?
愛は時間や距離をも越えるの★」

そう、と苦笑する珠子。
そして思い出したように言った。

「あ、ってかさっきイチ君から電話あって
にグランド出ててくれって。」

「へ!?イチ君が?」

「しかも今すぐ。」

「?・・・うん、分かった。」

首を傾げつつもは頷きグランドに向かった。
そして着いた所で茫然とする。
地面の砂埃が宙に舞い上がる。
そう上空には巨大ヘリコプター。
『OGASAWARA GROUP』と明記もされている。
お分かりの通りこれは満男の家の自家用ヘリ。
金持ちとは聞いていたが此処までとは。

ちゃん早ぅ乗って!!」

着陸し中から顔を出すのは恒靖。
はきょとんとする。

「へ!?」

「えーから!!」

そして連れ込まれる。
ヘリはを乗せすぐにまた離陸した。
座席には他にも直樹・浩二・満男の三人が。

「今合宿中じゃ・・・」

不思議そうなに浩二が言う。

「ちょっと緊急事態でさ、ちゃんの助けがいるんだよ。」

「助け??」

そこで4人は合宿での正剛の様子や
例の作戦に協力して欲しい事などを完結に伝えた。
さすがに正剛を騙す事に抵抗を感じる
直樹はパンと手を合わせてお願いポーズ。


「頼むって、ナラの為なんだよ!!!」


…自分達の為でもあるけど。
はその言葉に覚悟を決めた。


「がっ頑張ります!!!」




やっぱり終わらなかったー!!!(爆)
凪子さんの相互リクです。
凪子さんの設定を元に作ってるんですが…
ヘタレで申し訳ありません(><)
良かったら後編も読んでやって下さい!!

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