-Step- 2



「あ゛―――・・・暇や。」


大輔が頬杖をつきながら言う。
部屋でゆったりするのは良いがする事がなさ過ぎる。
和幸も頷く。

「遊び道具とか何か持って来れば良かったよな。」

「じゃあ啓太達みたいに寝るとか。」

光が指をさして提案。
大輔と和幸は目線をそっちに向けた。
カーペットの上で爆睡する啓太。
ソファでは嘉人、机に伏せているのは隼磨。
つまり朝起きれない組はただ単に寝るのが好きなのだ。
ちなみにもう1人達也が毛布に包まって部屋の隅で寝ている。

「俺はもっと有意義に過ごしたいねん。」

大輔は首を振って返す。
全員で考える。
そこで勇樹がポンと手を打った。



「なぁ、観光とかは!??」



折角韓国という海外に来ているのだ。
これが一番充実する事ではないか。
勇樹の言葉に皆総納得。

「それ良えやん!!」

「…買出し用にワゴン車が一台あったはず。」

ちゃん案内してくれないかな?
この辺の地理も詳しいと思うしさ。」

「カズ、とか言って一緒に行きたいだけだろ?」

しかしそれは全員の意見。
4人でを呼ぶ。
はその声に台所から顔を出した。

「はい、どうかしました?」

「これから俺らちょっと小観光しようと思ってるんやけど、
韓国の名所とか何処に何があるかさっぱりやねん。」

「韓国は名所よりも食べ物巡りとかの方が楽しいですよv」

「市場とかが活気あるって聞いた事はあるな。
ちゃん、連れてって貰ってもいいかな?」

勇樹のお願いには笑って言う。

「全然OKですよ?
あ、でも少し遠いかも・・・」

「大丈夫大丈夫。車の運転光がやるって言うし。」

「オイ。」

勝手にアッシー扱いされている光。
そこで和幸がボソッと一言。


「そういえばさ、あの車6人乗りじゃなかったっけ?」


大輔は人数を数える。


「まず俺やろ?ちゃんに運転手の光。
カズに勇樹に・・・5人で良い感じやん。」



・・・寝ている連中ははなっから入ってないらしい。



しかし敢えて誰もそこをツッコまない。
何せとの初のお出かけ。
自分が外れるのが嫌だからだ。
和幸が立ち上がる。

「そうと決まったら俺さっさと着替えて来よー。」

「あ、俺も。さすがにジャージはなぁ。」

「んじゃ10分後に車んとこでええか?」


「「「「了解!!」」」」








ちゃんエプロン姿も良いけど・・・」

「あぁ、私服もかなり可愛いな。」


最初に車のとこに来たのは和幸と勇樹。
遅れて歩いてくるを見ながら言う。
そのは家の方を見て心配そうな様子。


「あの、ホントに置いてっちゃって良いんですか?」


顔を見合わせる2人。

「大丈夫ってか寝てるのが悪いよな。」

「うん。あ、大輔と三田も来た。」

ちゃん、そんなの気にしなくて良いから行こう?」

車に乗り込もうとする。
しかし光がストップをかけた。


「キーがないから開かないと思う。」


きょとんとする5人。
しかし大輔がドアに手を掛けると

「ん?開いとるで?」

その言葉に光も運転座席を覗いた。

「・・・鍵付いてる。何でだ?」

「無用心だな。
前の奴よほどしっかりしてなかったんだな。」

「ま、取りあえず乗ろうよ。時間なくならない前にさ!!」

楽しそうに言う和幸。
そしてドアを全開にした瞬間。




「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」




沈黙。
そして全員目を擦る。

「なぁ、えっと・・・」

「うん、おかしい。」

「さっきまで寝てましたよね・・・?」

「何でコイツがここにおんねん。」




「「「「鈴木啓太。」」」」




そう、座席にはすでに啓太が腰を下ろしていた。
首をかしげる残りの人達。

「最後の方の会話の時俺起き始めてたんだよなー。」

「って事はまさかハユマや達也も・・・?」

「あかん、あいつらいたらちゃん独占されてまうやん。」

「観光中止?」

がっかりする和幸や大輔に対し、
啓太は首を横に振る。



「あいつらなんか放置に決まってんじゃん。」



自分を入れて丁度6人だし。
啓太の目はそう言っていた。
勇樹がガシッと啓太と肩を組む。

「さすが啓太。」

「当然。でも」

「でも?」




「今度俺置いてこうとしたらこの事バラすからー。」




笑顔で言ってのける啓太。
キレる嘉人にぎゃあぎゃあ騒ぐ隼磨と達也。
選手の脳裏に五月蠅い光景が浮かんだ。


それだけは絶対嫌だ。



「「「「・・・常に啓太は誘います。」」」」



即答する4人だった。




最近ギャグ化してるぞー(笑)

 

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