unite 9


「いっただきまーす!!」


達也が来て食堂に全員が集まり終わった。
作戦決行組のテーブルでは隼磨が明るく手を合わせる。
仲の良いメンバーに囲まれているにも関わらず、
前の席のを意識してるのかやはり達也は無言だった。

「えっと達也さんは御飯何が好きなの?」

しかし折角啓太達が作ってくれて機会。
もは緊張しつつ達也に話しかけた。
その達也の箸が止まる。

「・・・・ラーメン。」

「あ、美味しいよね〜!!」

「・・・・うん。」

「・・・・・・」

会話終了。
は隣の勇樹と顔を見合わせて苦笑する。
あまりのじれったさに今にも達也を怒鳴りつけそうな
隼磨の足を剛がの見えないテーブルクロスの下で踏む。

「タケ…お前…」

「え?何?」

涙目の隼磨に剛の顔はいたって爽やか。
やれやれ俺の出番かとばかりに啓太は溜息。
自分で話題を作ろうとするが隣では達也のマッハでの食事。

「おい、タツー・・・」

「ご馳走様でしたぁ!!!!」

逃亡。
まさかここまでやられるとは。
勇樹は米神を軽く掻いた。


「作戦失敗・・・か。」







「あ、松井さん達お風呂?」


食後。
缶ジュースを買いにロビーへ出た
洗面道具を持った集団に会った。

「せやで。ちゃんも一緒に入ろか?」

「大輔セクハラ入ってる。」

つっこんだのはいつもの誠かと思えば光。
そして笑っているの方を向く。

「そういえば何か今日啓太が変な作戦立ててたんだって?」

どうやらもう本人以外には話が知れ渡ってるらしい。
は失敗しちゃったけどと苦笑する。

「達也はなぁ…俺も自分から結構話しかけたから。
最初は俺らにも普通にあんな調子だったよ。」

「俺なんか未だに微妙に人見知りされてるし。」

経験を語るのは直宏と遼一。
その奥で森崎ツインズがお互いに会話を交わす。

「慣れれば滅茶苦茶面白い奴なんだけど。な、カズ?」

「うん。それはもう煩いほどに明るいし。」

「そうなんだ…じゃあまだまだ道のりは遠いなぁ。」

と話してる今の姿からは全く想像できない。

「ま、根気強く慣れさせるしかないって。
ちゃん頑張れ!!あ、山瀬先行くなよ!!」

悟志がポンとの肩に手を置き、
スタスタと歩き出す功治を追いかける。

「あー腰痛っ・・・年だよなぁ。」

「お前そういう事言うから性格おやじとか言われんだよ。」

「いいよ、自称精神年齢30だし。」

開き直る功治。
そしてそれに続くように入浴組は風呂へと向かった。







「うあ…ホットとクール間違えちゃった。」


1月真っ只中に冷たい紅茶を買ってしまった
自分のドジさに呆れながら部屋に戻ろうと振り向いた時

「ん・・・?あれって・・・」

ロビーの端の椅子に誰か座っている。
目を細めながら少し近づくといたのはあの達也。
何かの作業に没頭しているようで此方には気付いていない様子。
また逃げられてはかなわないためは後ろからゆっくりと接近。
しかしある物を見て思わず口に出してしまった。

「上手っ。」

「へ?うわっ!!」

達也は人物画を描いていた。
の声に慌ててスケッチブックを閉じる。

「ごめん、邪魔しちゃって!!
達也さん絵凄い上手だったから思わず…」

その反応に首を横に振る達也。

「本当に上手いよ!!
モデルとかいるの??」

「別に…雑誌とか適当に…」

と目を合わせないように俯き加減で答える。

「そっかぁー達也さん絵の才能もあるんだねぇ。」

「…ただ描くの好きなだけだから。」

「好きこそ物の上手なれだよ!!
あ、今度あたしも描いて欲しいなーv」

「・・・・・・・」

無言。
これ以上こんな態度をとられると
さすがのも凹んでしまいそうになる。

「え、えと…っていうのは冗談で。
今度描いた絵見せてね?じゃあ!!」

そして帰ろうとした時、
後ろから達也に手を掴まれた。

「達也さん?」

「今…見ても良いよ。」

ちょっと照れ気味にスケッチブックを差し出す達也。

「邪魔じゃない?」

「大丈夫。」

コクっと頷き、を隣に座らせる。
何がきっかけとなったのかは分からないが、
達也が少しずつ心を開き始めたようだ。

「わー鉛筆だけでこんなに濃淡つけられるんだぁ…」

早速絵を見て感動気味の
楽しそうにページをどんどんめくっていく。

「あの、」

「うん?」

「さっき…夕食の時帰ってごめん。」

親しくない人と話すの苦手だから。
素直にそう言う達也には笑顔になる。

「今は話せる?」

「え?あ、うん・・・」

「じゃあナオさんとかより早く仲良くなれたんだよね。」

何か優越感と満足そうなに達也もホッと一安心。

「あのさ、描くから。」

「何を?」

ちゃんの絵…下手だけど。」

「ホント!?有難う!!!」

満面の笑みでお願いしますと言う
達也の表情も何だか嬉しそう。
その時



ちゃーん!!
オセロしよオセロオセロオセロ!!!!」



明らかに邪魔する事を意図にした隼磨の呼びかけ。
と達也が仲良く話をしているという永嗣の一言に
隼磨は飛んで来たらしい。
後ろには啓太・勇樹・剛の姿も。
ははーいと立ち上がる。

「達也さんも一緒にどう?」

「あ、俺は絵描いてる。」

「そっか、またそれ見せてねv」

「うん!!」

初めて達也の笑顔を見た気がした。
剛は二人のやりとりを見て首をかしげる。

「いつの間に人見知り解けたんでしょうね〜?」

「さぁな。でも俺らいらない心配してたって感じ?」

啓太に話を振られた勇樹はうんうんと頷く。


ちゃんには人を惹き付ける魅力があんだろうな。」




アトガキ:遅くなってすいません!!
ネタに悩んでた訳でなくテストに追われてました(汗
えー亜乃のお言葉に甘えて達也だらけにvvv←オイ
でも極度の人見知りにしまくってしまい申し訳。
ちょっと変人入ってるよ^^;
でもまぁこれで達也の人見知りは解消させたつもりッス!!
ついに話も二桁目突入!!

記念すべき(?)10話亜乃宜しく★


 


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